「冒険家?それともビジネスマン?」と聞かれた日 ― 未熟なまま夢をぶつけて、見えてきたもの

vision

未熟なまま、ぶつけてみる

9月29日。この日、僕はクラウドファンディングの実践者である真弓さんと、オンラインで話す機会をもらった。

つないでくれたのは、あきちゃんだ。

本当は、この日の目的は「クラファンをどう使えば、宇宙に行くビジョンに近づけるか」を聞くことだった。質問リストも作って、事前に送っていた。

でも、その2日前に状況が変わった。

ゆたかさんとの対談をきっかけに、僕は事業を立ち上げると決めた。

……と言っても、ビジネスについてはほとんど何も知らない。YouTubeで青汁王子の動画を見て、AIと壁打ちをした。今の僕にあるのは、それくらいだ。

以前の僕なら、そんな未熟な自分を隠そうとしたと思う。ちゃんと調べて、それらしい計画を用意して、「わかっている人」の顔をして臨んでいたはずだ。

でも、ビジョンに向かうなら、それは意味のないことだと思った。

未熟なら、未熟なまま。今、僕が考えていることを、そのままぶつけてみよう。

そう決めて、この会に臨んだ。

始まる15分前

あきちゃんは、会が始まる15分前にルームを開けてくれていた。

特に何かを確認するわけでもなく、自然に僕の話を聞いてくれた。

僕は、ゆたかさんと話したことをきっかけに、クラファンだけじゃなく、事業を立ち上げるという選択肢も今は考えている、と話した。

するとあきちゃんは言った。

「私も、そう思ってた。事業を立ち上げた方がいいって」

背中を押してもらえた気がした。

宇宙を口にするまで

会が始まると、まずあきちゃんが真弓さんに僕のことを紹介してくれた。それから、僕も自分の口で自己紹介をした。

熱が伝わるように、話した。

ビジョン合宿で「宇宙に行く」というビジョンが出てきたこと。でも最初は、それを受け入れられなかったこと。

自分なんかが、そんな大きな夢を掲げていいのか。

そんな不安があった。

だけど、仲間たちが自分のビジョンを語る姿を見て、僕も勇気を出せた。仲間がいたから、「宇宙に行く」と口に出すことができた。

その経緯を、真弓さんに話した。

ただのノリじゃない。本気で言っている。それが伝わるように、言葉に熱を込めた。

そして、正直な気持ちも話した。

宇宙に行くこと自体が目的じゃない。宇宙に行って、人に自慢できる人生を歩みたい。

そして、「僕にできたんだから、あなたにもできるよ」と伝えたい。

真弓さんは、その話を真剣に聞いてくれた。

クラファンという手段を考えていたこと。そして今は、事業を立ち上げようとしていること。それも伝えた。真弓さんは、事業を立ち上げることにも賛同してくれた。

「冒険がしたいの? ビジネスがしたいの?」

真弓さんは、僕の話を聞きながら、僕と似た目標を持っている人を次々に紹介してくれた。その人たちの著書まで教えてくれた。

そして、僕に一つの問いを投げかけた。

「もっちゃんは、冒険がしたいの? それとも、ビジネスがしたいの?」

少し考えた。

冒険そのものがしたい、というのとは、少し違う気がした。

「冒険がしたいというより……それを人に自慢したい、っていう欲求があるんです」

そう答えると、真弓さんは言った。

「もっちゃんは、冒険家というより、ビジネスマンなんだね」

そこから真弓さんは、僕が青汁王子の言葉に響いたことや、僕が使う言葉を一つひとつ拾いながら、また別の人を紹介してくれた。

「私はどちらかというと、冒険家タイプなんだよね」

さっき紹介してくれた人も、冒険家タイプなのだという。

「もっちゃんは、どちらかというとビジネスマン寄りかもしれない」

そう言って、今度はビジネスマンタイプの人を紹介してくれた。

冒険家か、ビジネスマンか。

これまで、自分をそんなふうに分けて考えたことはなかった。

でも、その言葉を聞いた瞬間、腑に落ちた。

宇宙という夢を「自慢したい」という僕の欲求は、たぶん冒険家のそれとは少し違う。

真弓さんは、僕の言葉の奥にあるものを、僕より先に見つけてくれたのかもしれない。

人をつなぐ人

真弓さんが一番伝えてくれたのは、二つのことだった。

事業を立ち上げている人が、たくさんいる環境に身を置いた方がいい。

そして、人とのつながり方。ステージが変わるときの、人との別れ方を丁寧にすること。

話の最後に、真弓さんはこう言った。

「もっちゃんには、私がアドバイスするより、〇〇さんにアドバイスしてもらった方がいいかも」

そう言って、ビジネスの世界で活躍している方を紹介して、その場でつないでくれた。

僕は、その行動がすごく印象に残った。

自分が答えを持っていなくても、答えを持っていそうな人に、迷わずつなぐ。僕の言葉や考えを聞いて、僕に合う人、僕に合う関わり方を、次々と差し出してくれる。

こういう人を、包容力のある人と言うのだと思った。

外に出ることの幸せ

真弓さんが事業で取り組んでいる、ユニバーサルツーリズムの話も聞いた。

外出を制限されることの苦しみ。そして、人が外に出ることで幸福感が上がること。

その話を聞いて、僕は長男のことを思い出した。

長男はアトピーで、人の目が気になって、外に出るのが怖かった時期がある。

そのことを、真弓さんに話した。そして、真弓さんがやっていることに共感していること、応援していることを伝えた。

事前に用意していた話ではあった。でも、実際に真弓さんの言葉を聞いたあとで話すと、ただの準備ではなく、僕自身の実感として言葉が出てきた。

隠さなかったから、素直に学べた

話し終えて、気づいたことがある。

この日の僕は、めちゃくちゃ素直に学べていた。

いつもなら、未熟な自分がバレないように、わかっているふりをしていたと思う。相手の言葉を聞きながらも、頭のどこかで「どう見られているか」を気にしていた。

でもこの日は、最初から未熟なままでいると決めていた。だから、守るものがなかった。真弓さんの言葉が、そのまま僕の中に入ってきた。

真弓さんも、僕のことを「素直」だと言ってくれた。

未熟な自分を隠さないことは、弱さを見せることだと思っていた。でも本当は、学ぶための一番の近道だったのかもしれない。

すべては、つながっている

真弓さんと話す中で、改めて思ったことがある。

すべてのものごとは、つながっている。

ゆたかさんとの出会いがあって、事業を立ち上げると決めた。あきちゃんが真弓さんにつないでくれた。真弓さんが、また次の人につないでくれた。長男と過ごした日々が、真弓さんの事業と重なった。

会の最後、真弓さんはこう言ってくれた。

「宇宙に行くときに、クラファンが必要になったら、相談に乗るからね」

とりあえず、やってみよう。 人生を楽しんで、挑戦しよう。

そう思わせてくれる時間だった。

だから僕は、まず一歩を踏み出す。

自分の業務を一つ取り出して、アプリをつくってみる。ツールをつくってみる。

未熟なまま、行動する。そして、人生を楽しむ。

真弓さん、あきちゃん。本当に濃密な時間を、ありがとうございました。

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